爆風が吹き荒れている。
分かってはいたのに、今日も鬼怒川本流詣でとなった。
朝早めに着いたのは良いのだが、何も起きる気配がない。
とは言えビールなら兎も角、そうそう何杯もお茶を飲めるわけではない。
一時間経過しても時計の針は午前9時。
高圧的に見下され、脆弱な精神に揺さぶりをかけられる。
早々に移動となったのだが、去り際に都内ナンバーの3人組に声をかけられる。
「ライズありましたか?」
あったら帰るわけないだろうと思いながらも、「風が強くて全然ダメでした。」と親切に真実を伝えたのであった。
あれから1日中待っていたのだろうか?
考えただけでも気の毒である。
向かった先はと或る山岳渓流。
以前は何度も通ったお気に入りの沢なのだが、最近は蛭が出るらしく足が遠のいていた。
初めてのポイントにコーフン気味のSo-1君は、早速釣りを開始。
水温は鬼怒川本流よりも高いようだ。
ニンフで釣りをしていると、「ドライで2匹出ましたよ!」と更にコーフンしているご様子。
それならばと自分も毛鉤を変更する。
もたもたしていると、山女魚を釣り上げている。
うーん、流石です。
小さなポイントから魚が毛鉤を追う。
嬉しいことに、この時期にして選り好みしてやがる。
素晴らしいじゃないですか。
何度か毛鉤を交換してやっと釣れたのは瘦せ細った山女魚。
しかもスレがかりなので、何とも申し訳ない気分である。
それでも本年度初めて手にした魚。
嬉しいに決まっている。