2023中禅寺湖逍遥 その①

30年以上前のことである。
学生の分際ながら、足繁く中禅寺湖に通った時期があった。
ドラヴィダ系千住民族であるヨウヂ君とご近所だったことが災いし、週に4日くらい通っていた暗黒の歴史である。

当時はルアーフィッシングに夢中で、野池のブラックバスを釣る以外に選択肢はなかった。
ところが、ある時を境に大型の鮭鱒を釣ってみたいという衝動憑りつかれてしまったのである。
理由は忘れてしまった。
そもそも理由などあったのかどうかすら忘却の彼方に…である。

今回はハッキリとした理由がある。
毛鉤釣手帖なる禁断の書を手に入れてしまったのが運の尽き。
心は既に中禅寺湖でブラウントラウトのライズハント中なのだ。

しかしながら、湖で釣る想定はこれまで全くしていなかった。
そもそも渓流で山女魚と岩魚を釣ることに特化した道具立てなのだから、3~4番の竿しか持っていない。

で、SOLID OCTAGON の丸山さんにお願いして、#6番用のデモロッドをお借りすることが出来た。
WFのフローティングラインと、セミ・モンカゲロウ・ドラワカの毛鉤を補充して、取り敢えず出撃体制は整った。
あとは、瀕死のドラワカ横状態の乙女座A型独身オトコくらっちょ君を騙して、山上湖に向かうだけである。

釣り券を購入し、中禅寺観音前の駐車場に向かうと一般車のスペースは満車。
辛うじて1台だけ空いたスペースに車を停めることが出来たのだが、早朝からこの混雑はどうしたことなのか?

とにかく人が多い!
特に立ち込むことが可能なポイントでは等間隔で釣り人が林立し、高番手と思われるダブルハンドロッドを振り回している。
そもそもウェーダーを履いていない我々には、全く付け入るスキを見付けることは出来ないのであった。

結論から言うと、この日はハイキングに終始した一日となった。
モンカゲのハッチがちらほらあったので多少の期待は膨らんだのだが、ライズは一向に見られず。
大日崎を超えた付近でお昼を食べていると、対岸で「釣れた!ネット持ってきて!デカいかも!」と、叫ぶ釣り人。
おとっつあん二人は完全に戦意喪失状態なので、黙々とお握りを頬張るのみである。

川で40センチの魚といえばかなりの大モノに該当するが、中禅寺湖のレイクトラウトにあっては、40センチ以下は小物で大物とは60センチ以上を指すとのことである。
因みに、その中間サイズは「ほのぼのレイク」と呼ばれているんだ…とか?

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