ダブルニンフ事始め

先日の宮城釣行で目の当たりにした「ヤッチーニンフ」なる、ダブルニンフのトレーラーシステム。
先行者がいてもバンバン釣れるとの噂である。
以前からそれなりに興味はあったのだが、夏の渇水時期に備えて取り組んでみることにした。

くらっちょ君が付き合ってくれるというので、林道を上った先にある上流部へ入渓する。
ジムニーとハスラーが各1台。
先客は少なくとも2名以上ということになるのだろう。

通常先行者がいることが判明した場合、大幅な計画変更を余儀なくされることが多い。
ただでさえ釣れないところに輪をかけて条件が悪化している場所などへ、誰が好んで行くものか。
しかしながら、本日は敢えてそういう状況に追い込まれてみたい、という願望があったのである。
そもそも、途中全ての入渓点には車が停まっていたことで、他に選択肢はなかったのであるのだが。

取り敢えず、最初はドライフライで開始する。
ひとつ釣れただけで、心の負担は大きく軽減されるから、先ずは1匹釣っておきたいのである。
厳しそうな予想に反して、いきなり良い岩魚が釣れてしまった。
流しにくいポイントではあったが、活性が高いことは良いことだ。
期待は高まる。

おとッつぁん二人で交互に釣りあがっていく。
30年来の気心の知れた腐れ縁である。

「オマエのソリッドオクタゴンは4番だっけ?」
「そうそう」
「6’9″だと、この渓流はピッタリじゃないかね」
「まぁ、長さは良いんだけど、パリッとしすぎる感じがするんだよね。なんだか軽過ぎるし…」

うーむ、フライロッドに要求される機能が、このオヤヂは大幅にズレているのではないだろうか?

例えるならばトヨタのプリウスを評して、
「室内が広すぎる!」
とか、
「燃費が良すぎる!!」
などと難癖付けているのと大差ないだろう。

愛竿がB・フリースのコニッサーということも大きく影響しているに違いない。
グニャグニャでフニャフニャとしか思えない竹竿を使って、泡だらけの巻き返しを丹念に(かなりシツコク)攻め抜く後姿には鬼気迫るものがある(のか?)。

先行者の影響を余り感じることもなく、程よく岩魚が釣れてくるのでニンフに切り換えられない。
アワセ切れしたのを契機に、ダブルニンフのトレーラーシステム 通称「ヤッチーニンフ」へ仕掛けを変更する。

予め判っていたこととはいえ、とても投げにくい。
フォルスキャストをしないようにするのが、最初の難関かも知れない。
コツさえ掴んでしまえば、あとは慣れるのみなのだが、最後までバックハンド側のキャストは上手くいかなかった。

おとッつぁんが釣れたのを尻目に、浅瀬を流してみるとヒット!
型は小さいけれども、ドロッパーの蟻毛鉤に喰いついてきた奇麗な岩魚だ。

この後、ニンフで1匹追加したのだが、調子に乗って際どいポイントを攻めていたらライントラブルが発生。
仕掛けが複雑になっているだけ、絡んだ時の縺れ具合はご想像の通りである。
その昔、D系のヨウヂ君が、
「恋の縺れと、糸の縺れ…」
とかなんとか言ってた記憶があるのだが、要はどちらも元の戻すのが大変だということなのだろう。

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