菜島へ


絶好の漕ぎ日和。

今年何度目かのソロで三浦半島へ…

青空が眩しいゼ。
青空が眩しいゼ。

湘南新宿ライナーを横浜で京浜急行に乗り換え、三崎口へ。
本日の出発地点は和田長浜。
県立YMCA三浦ふれあいの村に隣接した浜辺まで、贅沢にもタクシーを利用する。
それにしても、地名にアルファベットが混在するのは、どうにも馴染めず混乱するのである。
YRP野比とか、自分にはサッパリ意味が分からない…

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以前、このふれあい村のゲート付近でカフナを組み立てていると、中から遊び人風のオッサンが出てきたことがあった。

邪魔にならないかどうか確認すると、問題ないと返答してくれたが、隣にしゃがみ込んで話を始めてしまった。
「何処から来たのか? 何処に行くのか?」
全く在り来たりの質問で、これまで何度も答えた気がする。
まぁ、お互い何も知らないのだから、ギリギリ会話が成立する話題としては妥当なのかも知れない。

三崎口まで電車で来て、逗子方面に行こうと思っているが、実際に何処まで行くかは決めていない。
ノンビリ漕いで、彼方此方寄り道をして、適当なところで切り上げるのだ…と答える。

しばらくして彼は、「それは…旅だね」と呟いた。
このオヤヂ、判っているのである(恐れ入りました)。

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そんなことを思い出しながら漕ぎ始める。
風も波もない穏やかな海が続く。
それでも離岸して暫くの間は、幾分緊張するのはいつものこと。

荒崎を越えて、小田和湾を横断している最中に、他のグループが遠くに見えた。
自分よりもずっと沖を漕いでいたのでよく判らなかったが、FC社のフネも数艇混じっていたようだ。
そのまま佐島方面に向かい、天神島と笠島の間を抜けた水域で休憩する。
島に上陸することは出来ない…と、云うローカルルールは知っていたが、素晴らしく水が綺麗である。
水底は白い砂で、水面を透過してきた光が複雑な模様を刻んでいる。

 

海に見とれていると、天神島ビジターセンター方向からアナウンスが…
スピーカーから聞こえてくる担当者の言葉は穏やかだが、要は邪魔だから出て行け…と、いうことらしい。
すっかり興醒めである…
さっきまで昂揚していた気分は何だったのだろう?
より高く舞い上がった分だけ、失墜への落差は大きくなってしまった。

後で知ったのだが、どうやらこの水域は神奈川県の文化財保護条例に基づき、漁業関係者以外のフネの航行は禁止されているようだ。
対岸の笠島は上陸禁止は知っていたが、航行禁止については何も知らされていないのである。

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菜島に上陸して昼食。
サンドイッチとヱビスビールを胃袋に流し込む。
先程からの釈然としない気分はまだ継続中である。

小さいながらも、島を探索してみる。
上陸地点の西側にはプールが作られており、潮位によって水が自動的に出入りするようである。
いわば人工的な潮だまりとなっていて、小さな魚が沢山泳いでいた。

南側には小さな祠が祭られていて、その向こう側には森戸神社の杜が見える。
足元の水の透明度はかなり高い。
振り返ると、真っ赤に塗られた大鳥居が冬の青空に向かって屹立している。
鳥居の向こうには真っ白な富士。
そして小さな赤いカヤック。

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気が付けば、モヤモヤしていた気分は、いつの間にか霧散していた。

 


 

 

2014-12-23 14:20 三浦半島(和田長浜~逗子海岸)

トラック数 2
ポイント数 1293

平面距離  15.0km
沿面距離  15.0km
記録時間 02:57:29

最高高度 0m
最低高度 -13m

累計高度(+) 267m
累計高度(-) 281m

平均速度 5.1km/h
最高速度 7.5km/h

お疲れ様でした。


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