The Last Yellow.


12月25日クリスマス当日。
サンタさんから素敵なプレゼントが届く。

サタン…ではなく、サンタが届けてくれたのは幸せの黄色いカヤックであった。

(撮影:O_tagaki氏)

最後の黄色のFeathercraft K1 。
自分にとって3艇目となるK1である。

最初の1艇を手に入れたのは、今から四半世紀位前のこと。
当時、目黒通り沿いにあったフェザークラフトジャパンの日本人スタッフに頼み込んで、中古艇を格安で譲ってもらった。
その青いK1は、現在のモデルとは大きく異なり、スプレイスカートがデッキに直接縫いつけられているため、座席後部のハッチが無い代わりにジッパーとベルクロで開閉させる仕組みになっていた。

デッキの素材はコーデュラナイロン、ハルはビューティルと呼ばれていたように記憶しているが、何れも織物生地みたいに表面がザラザラしており、水の抵抗が随分大きかった。
その上完全防水ではないため、長時間漕いでいると結構な浸水があった。
それでも、艇内部で身体等が水に浸らないように工夫が凝らされており、船体布を丸めるためのシートやフレームを収納する袋が足元と荷室の一部を上げ底するためのフロアとして使えるようになっていた。
まぁ、当時はそんなもんだと思っていたし、防水バックが必要なのはそのためなのであった。

フレームワークも現在に比べて、コストも手間も随分かかっていたと思われる。
バウとスターンのプレート部分は、当時はアルミ溶接でパイプに取り付けられていたし、コクピット周りも凝った構造になっていた。

当時はこのフネで国内の河川を旅していた。
今となっては、かけがえのない良き思い出である。


随分汚れきった箱に梱包されてきたもんである…
中は当然ピカピカの新品。気のせいか、収納バックが大きいような気がする。
鮮やかなオレンジがかったこの黄色が好きなのである。
バウとスターンのセクションを中央部でつなぎ合わせる。この作業がもっと面倒なのである。
カサハラ尊師による実演。テンションバーを手で引っ張るのではなく、方に押し当てながら抑え込むようにすると良い…とのお言葉。
ラダーリングへの取り付け方、模範例。これまでは切れ目を下にしていたのだが、この方が外れる率が低いとのことである。その他、リベットの向きなどキメ細かなアドバイスに感心することしきりなのであった。
何とか完成。が、お約束の通り、キールはズレてしまった。
オオタガキさんのオレンジ赤いカフナと一緒に。50センチしか違わないはずなのに、フネが随分大きく見える。
進水式の風景。ラム酒ルリカケスを万遍なく船体にかけながら、海上での無事と天下泰平を祈願する。
処女航海は浮島へ。まずは岩井袋方面を目指す。SUPの皆さんと混成チームなのだが、うち2名前回ご一緒した女性である。
クラトワとの相性も、心配したほど悪くない。 自分には非常に使いやすい、現在では不動のエースパドルである。
オオタガキさん。自立したパドラーとして、飄々とした感じが素敵である。SUPの波乗りも何度かご一緒させて頂いているのだが、いつも何かと面倒を見てもらっているのである。
カサハラ尊師は大変ご満悦の様子である。この日はパドルの漕ぎ方を自ら実演なされるほどのハイテンション。気分が高揚なさった余波なのか、この写真をよく見るとGパドルをシングルパドルのようにして漕いでいることが判る。実は自分もクラトワで試したことがあるのだが、ちっともまともに進まなかった。それなのに大して変わらぬペースで漕ぎ続ける尊師…恐るべし。取り敢えず、三歩下がって師の影踏まず…なのである。
それ以上にハイテンションだったのは、当然ながら自分である。ニタニタしていて、だらしないッたらありゃしないのだが、どうかご容赦頂きたい。
浮島はショートカットをせずに、北側を回る。ちょっとワサワサしていたけど、何の問題も無くK1はススム。少しグラグラしたのは空荷だったせいだろうか?
自身3艇目となるK1。最後のカヤックに相応しい風格を醸し出している(ような気がする)。

 


2016-12-25 15:06 進水式(浮島)

トラック数 1
ポイント数 619

平面距離  7.1km
沿面距離  7.1km
記録時間 01:47:10

平均速度 4.0km/h
最高速度 12.7km/h

お疲れ様でした。


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